長野横笛 菓子器 江戸後期

長野横笛(ながのおうてき)は京都の漆芸家で初代、二代と続き二代は嘉永年間に没し、三代は浅野友七に受け継がれましたので、少なくとも1850年以前の作品です。
この作品は素材は桐で出来ており、大変に軽く蓋にはアケビと思われる蔓の持ち手。蓋を開けると銀蒔絵で菊の花赤漆で楓、やはり銀蒔絵でヒノキ(または翌檜かもしれません)の葉が描かれています。とにかくお洒落で江戸の漆芸のセンスに脱帽です。作品自体に捺印はなく、蓋裏と紙に捺印がありますがこの作家の特徴のようです(作品自体に署名の物も勿論あります)尚縁に2~3mmの欠けがありましたので、念の為に室瀬和美さんの目白漆芸研究所に直しをお願い致しました。室瀬先生自身が色々お教え下さり、いつも大変勉強させて頂いております。

制作年
  • 江戸後期
寸法
  • 縦 26cm 横 17cm 高さ 4.8cm