佐官研斎(卯吉) 1869ー1956年盆 松竹梅

佐官研斎は四国丸亀に生まれ、船大工から茶室などの建築を手掛け独学で指物を学び明治26年岡山に工房を持ちました。同じ岡山の木工芸家、太田芝山と比べられる事も多く知名度は太田芝山の方が高いのですが、木工芸家としては研斎の技術を高く評価する方もいます。
この盆も素晴らしい出来で、まず「松竹梅」の由来が盆の底部分は黒光りするような肥松で、縁に古梅を用い更に縁取りに細く斑竹を埋め込んであります。唸るような細工です。また裏面にも象牙で楔をうち、アクセントにしてあります。まったくここまでされるとひれ伏したくなりますね。

制作年
  • 推定明治後期
材質・技法
  • 肥松 梅 斑竹 象牙
寸法
  • 縦 38.5cm 横26cm 高さ 3cm