主に欧米向けのお土産用に銀器を造っていたサムライ商会の作品ですが、まだ明治初めのものは銀の地も厚く、後年の地も薄く、出来もあまり良くない同社の物とは一線を画しています。
サムライ商会の名自体も、いかにも欧米向けを狙ったような海外土産用の名に思えますが、名付け親は新渡戸稲造で「世界のどこででも日本のモラルスタンダードとして武士道、サムライ精神を持て」と言う志の高い命名でした。
製法は型です。最近「型」を「彫り」と取り違えて表記されている銀器を見かけますが、日本の銀器は非常に造りが良く、しっかり物を見ないと勘違いしがちですが、逆に英国銀器などの製法をキチンと勉強すると、日本銀器でも製法が判るようです。
私もまだまだ勉強不足なので、これからも精進したいと思っております。