チューリッヒ窯の非常に繊細な絵付けのプレートです。
チューリッヒ窯のこの時代の素地はグレーがかったものも多いようですが、この作品は綺麗なクリーム色で同時代のチューリッヒ窯の作品でも別格品という事が判ります。
このプレートを譲って下さったコレクターの方がパリのサロンで購入した際スイスのディーラーに教えて頂いた話では、プレートは漁民が漁業権を得るために領主に献上したため数が少ないとの事ですが、これに関しては裏付けは取れていません。
ただ京都書院の「陶芸の美」20巻の43頁、Zunfthaus zur Meissen に納められているプレートと酷似しています。
そのプレートは銅板画からおこした絵を元に描かれています。どちらにしても別格品という事が品物の品格から漂ってくるような品です。